スマホ画面、指で触って操作できる「タッチパネル」の仕組みを説明できますか? – ZUU online

スマートフォンに使われているタッチパネル(タッチスクリーン)。スマホ以外にも、駅の自動券売機やATMなどで使われており、私たちの生活に溶け込んでいる。軍事技術が始まりだったともいわれているこの技術だが、なぜ指先で操作できるのだろうか?

もとは軍事技術からのアイデア

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(写真=PIXTA)

タッチパネルの始まりについては、実は諸説入り乱れている。1970年代のヒューレットパッカードのコンピュータに付いていたという文献もあるが、その実物そのものはほとんど残っていない。

一般的に「表示装置を直接触ることにより、コンピュータに指示を与える」という意味で考えると、1950年代にアメリカ軍が開発したSAGE(半自動防空管制システム)に起源があると言って良い。これは冷戦時代に使われたもので、ブラウン管上に映るレーダー情報(敵機やミサイルなど)を直接ライトペンでタッチすることによって、より詳細な情報を得られるというものだった。

ライトペンはポインティングデバイスの一種だが、「画面上のオブジェクトを指し示す」という目的を考えれば、現代のタッチパネルのアイデアの元になっていることは明白である。

現在の主流は「抵抗膜方式」と「静電容量方式」

80年代になると、フィルム型のスイッチを持った安価な電卓などが登場し、その後液晶パネルと組み合わせた形のタッチパネルが登場する。主に電子手帳などに使われたが、この時代は感圧式センサが多く、画面をよく見ると格子状のスイッチが貼ってあるのが視認できた。文字通り「指が画面のどこを押しているか」を圧力式のセンサで感知するものだったため、細かな入力には全く不向きだった。

しかしその後は感圧式も改良が加えられ、PDA(携帯情報端末)などにも用いられるようになった。「スタイラス」というペンを使い、画面をタッチしていた時代のものは、その構造上ほとんどが感圧式のタッチパネルだった。

その後「抵抗膜式」のタッチセンサが登場し、高精細な液晶画面と組み合わせられ市場に提供された。またさらに高精度なものとして「静電容量方式」が登場し、スマホでは現在の主流となっている。

方式によって動作原理は大きく違う

抵抗膜式は、画面を押すことによってガラス板と膜が接触し、それを「タッチ」とみなす。比較的単純な方式で、「押す」という感覚がハッキリ伝わるため、現在ではニンテンドーDSなどのゲーム機やATMの操作パネルなどに用いられる。

また構造が単純なため埃や水などに強く、加えてコスト的にも有利である。

また物理的に「押す」ことになるので、人の手の指以外のもので操作することも可能。先述のスタイラスは、主に抵抗膜方式で使用するものである。反面、細かな操作は不得手であり、スワイプやピンチなどの特殊な操作にも向かない。また圧力を関知する部分が物理的な仕組みで成り立っているため、大きな画面と組み合わせて使うと誤差が生じやすいとされている。

静電容量方式は、画面を押すことで発生する微弱な電流を関知し、それを「タッチ」とみなす。構造が比較的複雑であるが、それゆえに複雑な操作や同時押しなどにも対応するため、現在のスマートフォンやタブレットなどではほとんどが静電容量方式である。反面、水滴などでも反応するなど「人の手の指以外の導体」による誤動作が多いとされる。また物理的には「押さない」ため、スタイラスなどによる操作が難しい。

タッチパネルは日本と台湾が強い

これらのタッチパネルは、70年代終わりから製造が始まり、主に機械式ボタンから「わかりやすさ」をキーワードにして置き換えが進んでいった。製造元としては日本と台湾が市場では強みを見せている、日本ではホシデンやディ・エム・シー、NKKスイッチズなどが著名であり、台湾ではTPK、CPT、GISなどがある。世界最大のタッチパネル展示会が、他でもない台湾で開かれていることも注意したい。

数の上から考えると、iPhoneやAndroidに搭載されているものが世界で最も普及したタッチパネルと言えるが、例えばiPhone6では台湾のTPKのタッチパネル(タッチセンサ)が多く使われており、TPKで受注しきれない部分をGISが補う、という形になっている。

タッチパネルは液晶と組み合わせることになるが、その貼り合わせの部分なども含めて、中国勢の台頭も見られる。

急速に「使い物」になったタッチパネルの原因は?

スマートフォンが普及する前は、制御するソフトウェアの未熟さもあって「タッチパネルは使いにくい」という声を聞くことも多かったが、スマホの爆発的な普及により、そのような声も少なくなってきた。タッチパネルはそれ単体で機能するものではなく、液晶パネルやそれを制御するソフトウェアの技術、実装する設計技術などの組み合わせで実現される。

スマホの普及が技術を押し上げ、短期間のうちに使って快適なものに変化した事は興味深い点である。(信濃兼好、メガリスITアライアンス ITコンサルタント)

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