コニカミノルタ・神野、マラソン仕様へ肉体改造 – 日本経済新聞



 青山学院大時代に箱根駅伝の山登りで活躍した神野大地(24、コニカミノルタ)は12月3日の福岡国際マラソンでの初マラソンに向け、肉体改造で徹底的に自分を追い込んでいる。青学大時代から体を見てきたフィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一氏に、ここまでの取り組みや仕上がり具合を聞いた。

神野(左)を指導する中野氏

神野(左)を指導する中野氏

 神野は今春、テニスの伊達公子や卓球の福原愛らトップアスリートを指導してきた中野氏と専属トレーニング契約を結んだ。青学大時代にチームの一員として受けてきた指導よりもさらに踏み込み、体を「マラソン仕様」へと変える特別なプログラムに取り組む。

覚悟いるほどきついトレーニング

 その中心となるのが、所属先での走り込み練習とは別に週1~2日、中野氏のもとに出向いて受ける「レイヤー・トレーニング」だ。「ずっとスクワットをしているような感じ。やる前には覚悟がいるくらいきつい」(神野)という筋持久力を高めるためのトレーニングで、当初は20~30分間こなすのがやっとだったという。

 それが今では、フルマラソンと同程度の負荷をかけながら2時間続けられるまでになった。太腿(もも)の裏側のハムストリングや、尻の筋肉などを徹底的に強化。この半年余りで足回りは目に見えて太くなり、体重は学生時代と比べて約2キロ増えた。

2月の青梅マラソンでは日本人トップの3位に入った=コニカミノルタ提供

2月の青梅マラソンでは日本人トップの3位に入った=コニカミノルタ提供

 身長165センチ、体重45キロ。箱根の山で圧倒的な存在感を示した神野の体は、世界を目指すマラソンランナーとしては小柄だ。「箱根であれだけ走れたのは、これ以上は危ないという限界値に近い力を出せるまれな選手だから」と中野氏は神野の素質を評価する。人間にはもともと防衛反応が備わっており、厳しいトレーニングやレースの際、大半の選手は実際の限界が来る手前でストップをかけてしまうのだという。

 その一方、中野氏は学生時代に「山の神」と呼ばれた神野のフォームを大胆に変えた。「かつてのフォームは手を横に振り、前傾もしないなど、推進力がなかった」ためだ。山登りでは有効だった、着地時に体重を全て乗せるような走り方を刷新。世界トップのケニア人選手らのようにストライドを広げ、蹴り上げるフォームに変えた。そのために必要なのが強靱(きょうじん)な下半身の筋力というわけだ。

 新たなフォームについて、周囲からはオーバーストライドといわれることもあるというが、「ストライドを広げてスピードを出さないと、この身長では世界と戦えない。レースで仕掛ける側になるには、相当なフィジカル能力が必要だし、ペースメーカーのいない五輪では勝てない」と2人の信念は一致している。





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